実店舗を閉鎖する企業や、今までECをやっていない、注力してない企業がECサイト強化をする中、改めてリアル店舗の存在意義とは何か?
実店舗の新たな在り方を模索している実例を複数紹介すると共に、それを考える上で鍵となる2つキーワードの概要を以下で簡単に確認したいと思います。
ここではエッセンスのみ記載するので、詳しく知りたいという方は紹介する参考文献をご覧になってください。
ニューリテールについて
消費者は共創者として捉えなおす
ブランドの一部となり創造に関われるようにする(プロシューマー)
商品は統合された購買体験と捉え直す
購買体験全体からブランドを感じことができる
売場はオムニチャネル化へ
リアルとオンラインで一貫したサービスを受けられる
リアル店舗のメディア化
ミレニアム世代(2000年前後かそれ以降に社会進出する世代)への対応
ミレニアム世代はモノよりコト消費を重視する、実は以外にも買い物においてデジタル一辺倒ではなく実店舗利用を積極的に利用する傾向にある。
またミレニアム世代は上質な実体験を受けた際にはSNS上でその体験を投稿し企業の告知を後押しする
Amazonのようにネットからリアルに進出する背景には「リアル店舗」はネットより滞在時間とエンゲージメント力が高いというある程度の実験結果を踏また企業行動と言える。
詳しくはこちらの本を参考になさってください
このような「ニューリテール」と「店舗のメディア化」というキーワードを踏まえ実店舗を運営している実例をご紹介
実例紹介:NY発の化粧品ブランドGlossier(グロッシア)
InstagramメッセンジャーでカスタマーサポートやInstagramで意見を集めて商品開発まで
店舗では商品のサンプルを試したり、カウンセリングをおこなう場所という位置づけ
店内は至る所がインスタ映えする撮影ポイント
商品の受け渡しはクレーンで商品を受取ること自体が顧客体験価値向上に寄与する仕掛け
実例紹介:ロサンゼルス発のレディースアパレルReformation(リフォーメーション)
商品を試着したい場合は店内のディスプレイ端末で商品を選択、すると選択した商品がすべて用意された試着ルーム案内してもらいます。
試着時に服をもって店内をウロウロする必要はなくハンズフリーで試着できる
実例紹介:NY発の体験型のデパートSHOWFIELD(ショーフィールド)
下のフロアに降り為の滑り台(以下の写真)や、インスタ映えポイント盛りだくさん「世界一面白いお店」とて人気のスポット。
入居してるブランドはD2Cブランドばかり
顧客体験をどう指標化する?
今回は海外の事例3つでしたが、店舗を単なるモノを売る場所 としてではない別の価値や効果を期待して設計している事例でした。
口コミとは主にSNSへの投稿によるものです。このSNSへの口コミは上記のような顧客体験(CX)により生まれていきます。
CXも他の施策と同様に数値化しKPI化する事で社内説得やPDCAにつなげる事ができます。
新たな評価指標「PAR」「BAR」
PAR=購買行動を取る人の数÷ブランドを認知している人の数
Purchase Action Ratio:購買行動率
BAR=自発的に推奨するの数÷ブランドを認知している人の数
Brand Advocacy Ratio:ブランド推奨率
この2つを新たな指標としてCX創出活動により、商品を購入したか、ポジティブな口コミ(推奨)をしたかを追いかけていく という事が方法として検討できます。
CX創出活動はもちろんWEBでもできます。以下の記事も参考にどうぞ
この指標について以下のコトラーの最新刊をご覧ください
ブランドを認知している人の数の計測について
グーグルトレンドでの指名検索のボリュームとする場合や、マクロミル等の調査会社に依頼をして計測のどちらかになるケースが多いです。
自発的に推奨する数の計測について
これはずばりSprinklr(スプリンクラー)を使いましょう。大手の代理店やネット専業代理店 なら取り扱いがあります。月額数十万円程度の利用料金です。
最後に
記事タイトルに「WEBマーケター」と書いた理由はここ繋がります。つまり実店舗の施策とリアル店舗の施策は今まで担当が別々の場合が多かったと思いますが、今後WEBマーケターも実店舗施策の領域にも配慮する事が増えてくると思います。
WEBマーケター目線の余談ですが、複数回の転職経験からリアル店舗販促(及びSP)は歴史が古く、競合のビジネスマンが多い印象です。私のようなWEBマーケ出身の30代が未経経験でSP系転職〜などは結構キツいと感じました。今回のようにWEBの指標など盛り込みWEBマーケター軸で勝負できる隙間からリアル店舗のマーケに挑戦していくのはチャンスかと感じてます。
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